持続可能な開発

環境と開発に関する国連会議(地球サミット)


 1992年6月3日から14日までリオデジャネイロで行われた。リオ宣言と行動計画としてのアジェンダ21を採択した。

環境と開発に関するリオ宣言


 公平な地球的規模のパートナーシップの構築を謳った前文と、取り組むべき環境保護などに関する27の原則からなっている。

前 文
環境と開発に関する国連会議は、1992年6月3日から14日までリオ・デ・ジャネイロで開催され、ストックホルム宣言を再確認するとともにこれを発展させることを求め、各国、 社会の重要部門及び国民間の新たな水準の協力を作り出すことによって新しい公平な地球的規模のパートナーシップを構築するという目標を持ち、全ての者のための利益を尊重し、かつ地球的規模の環境及び開発のシステムの一体性を保持する国際的合意に向けて作業し、我々の家庭である地球の不可分性、相互依存性を認識し、以下のとおり宣言する。


アジェンダ21


 21世紀に向け持続可能な開発を実現するために各国および関係国際機関が実行すべき行動計画。前文を含め40の章からなっている。36章が「教育の促進、公の認識および訓練」となっており、環境と開発を横断的な問題としてあらゆるレベルの教育に統合することに努めるべきであるといった記述がある。

36章 教育、理解啓発及び訓練の推進
行動の基礎
36.3 公式の教育、意識啓発及び研修を含んだ広義の教育は、人類と社会が最大限の可能性を達成するうえでの一過程として認識すべきものである。教育は持続可能な開発を推進し、環境と開発の問題に対処する市民の能力を高めるうえで重要である。


 目標として基礎教育への全員参加、成人の非識字率の減少、読み書きのできる女性の割合を高めることなどが掲げられている。

*基礎教育:人々が生きるために必要な知識・技能を獲得するための教育活動。具体的には就学前教育,初等教育,前期中等教育及びノンフォーマル教育(成人教育,識字教育など)を含むものとされている。


国連ミレニアムサミット

 
 2000年9月6日から8日にかけて、ニューヨークで行われた21世紀における国連の役割についての加盟国首脳会議。その成果は、この会議に引き続き行われた国連総会において、国連ミレニアム宣言として採択された。また、ミレニアム宣言をもとに、8つの目標がミレニアム開発目標(MDGs)としてまとめられた。

国連ミレニアム宣言


 平和、安全および軍縮・開発および貧困撲滅・共有の環境の保護・人権、民主主義および良い統治・弱者の保護・アフリカの特別なニーズへの対応・国連の強化を目標として確認した、政治的コミットメント(責任を伴う約束)の強い宣言。

我々は、憲章の目的と原則にしたがい、世界中に公正で持続的な平和をうち立てることを決意する。我々は、全ての国家の主権的平等、全ての国家の領土保全と政治的独立性の尊重、平和的手段による公正の原則と国際法に則った紛争の解決、依然として植民地支配や外国による占領下にある人民の自決権、国家の内政への不干渉、人権及び基本的自由の尊重、人種・性別・言語・宗教の違いによらない万人の平等な権利の尊重、及び経済的・社会的・文化的或いは人道的性格の国際問題の解決のための国際協力を支持するあらゆる努力を支援することに改めて献身する。(外務省仮訳)


ミレニアム開発目標(MDGs)


 国連ミレニアム宣言を基にまとめられた、2015年までに達成すべき次の8つの目標。

  • ゴール1:極度の貧困と飢餓の撲滅
  • ゴール2:初等教育の完全普及の達成
  • ゴール3:ジェンダー平等の推進と女性の地位向上
  • ゴール4:児童死亡率の削減
  • ゴール5:妊産婦の健康の改善
  • ゴール6HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
  • ゴール7:環境の持続可能性を確保
  • ゴール8:開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

 その内容は後継となる持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)に引きつがれている。


持続可能な開発に関する世界首脳会議


 200292日から4日にかけて南アフリカ共和国・ヨハネスブルグで開催された会議。1992年にリオで行われた地球サミットから10年目であることから、リオ+10と呼ばれている。
 持続可能な開発に向けた各国首脳の公約を宣言したヨハネスブルク宣言と行動の優先度を詳細に述べた実施計画を採択した。日本から参加した小泉首相(当時)は演説において教育の重要性を訴えた。

持続可能な開発に関する世界首脳会議における小泉総理大臣スピーチ(9月2日)


私は、皆の持続可能な開発の達成のため、何をなすべきかについて明らかにするという課題に世界の指導者達とともに取り組むために、ここヨハネスブルグに参りました。
世界は厳しい現実に満ちています。世界中で紛争が絶えまなく続いています。しかし、ひとたび平和を勝ち得たとき、更に持続可能な開発を手に入れるための最大のポイントは何でしょうか。私の答えは「人」です。
日本は、天然資源に恵まれない中、人的資源を礎として今日の日本を築いて参りました。日本は、発展の礎として教育を最重要視してきました。なればこそ、「持続可能な開発のための教育の十年」を国連が宣言するように、日本のNGOとともに提案しました。また5年間で2500億円以上の教育援助を提供することとしています。


持続可能な開発に関するヨハネスブルグ宣言


 貧困の撲滅や環境の保全などの課題に対し、多国間主義(一つの課題に対し、多数の国家で取り組む)ことを訴えている。

ことを起こせ!

  1. 我々は、これがこの歴史的なヨハネスブルグ・サミットに参加したすべての主なグループと政府を含んだ包含的プロセスでなくてなならないことについて合意している。

  2. 我々は、地球を救い、人間の開発を促進し、そして世界の繁栄と平和を達成するという共通の決意により団結し、共同で行動することを約束する。

  3. 我々は、持続可能な開発に関する世界首脳会議の実施計画及び、その中に含まれる時間制限のある、社会・経済的・環境的目標の達成を促進することを約束する。

  4. 人類のゆりかごであるアフリカ大陸から、我々は、世界の諸国民と地球を確実に受け継ぐ世代に対し、持続可能な開発の実現のための我々の結束した希望が実現することを確保する決意であることを厳粛に誓う。(外務省仮訳)


持続可能な開発に関する世界首脳会議実施計画


 この実施計画は、1992年の地球サミット以降の成果を土台とし、残されている目標の実現を促進する目的で作られた。貧困撲滅、持続可能でない生産消費形態の変更、経済、社会開発の基礎となる天然資源の保護と管理という目標実現のための計画である。この中で、日本の提案により2005年からの10年間について、「持続可能な開発のための教育の10年を採択することを検討するよう国連総会に勧告する」という一文が入った。

この実施計画は、UNCED以降の成果を土台とし、残されている目標の実現を促進するものである。この目的のために我々は、リオ原則、特に環境開発に関するリオ宣言の第7原則に述べられている共通だが差異のある責任の原則に留意して、あらゆるレベルで具体的な行動及び措置をとるとともに国際協力を強化することを約束する。こうした努力は、持続可能な開発の三つの構成要素(経済開発、社会開発、環境保全)を、相互に依存し補強し合う支柱として統合することをも促進する。貧困撲滅、持続可能でない生産消費形態の変更、経済、社会開発の基礎となる天然資源の保護と管理は、持続可能な開発の、総体的目標であり、不可欠な条件である。(外務省仮訳)


国連持続可能な開発会議


 2012620日~22日までの3日間、リオデジャネイロにおいて開催された。1992年に開催された地球サミットのフォローアップ会合。リオ+20とも呼ばれている。成果文書は「我々が望む未来」。

我々が望む未来


 リオ宣言から20周年を迎える機会に,リオ原則と過去の公約を再確認し、これまでの成果と残されたギャップ(へだたり)を評価し、新たな課題へ対応をするという位置づけにある。この中で、2015年までに普遍的で全ての国に適用可能な、「持続可能な開発目標(SDG)」を策定することが盛り込まれた。

貧困の撲滅は今日世界が直面する最大の挑戦であり、持続可能な開発にとって、絶対に必要な条件である。この点に関し、我々は緊喫の課題として、極度の貧困及び飢餓から人類を解放することに全力で取り組む。(環境省仮訳)


持続可能な開発サミット


 2015年9月25日から27日にかけてニューヨークの国連本部で開催された。行動計画として「持続可能な開発のための2030アジェンダ(行動計画)」を採択した。

我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ


 1992年のリオ、2002年のリオ+102012年のリオ+20などの成果を基に策定され、17の持続可能な開発目標(SDGs)と169項目のターゲットから構成されている。これらの目標とターゲットは、ミレニアム開発目標(MDGs)が達成できなかったものを全うすることを目指している。

我々は、人類を貧困の恐怖及び欠乏の専制から解き放ち、地球を癒やし安全にすることを決意している。我々は、世界を持続的かつ強靱(レジリエント)な道筋に移行させるために緊急に必要な、大胆かつ変革的な手段をとることに決意している。我々はこの共同の旅路に乗り出すにあたり、誰一人取り残さないことを誓う。(外務省仮訳)