国庫支出金は、国から地方自治体への補助金で、使途が定められた「特定財源」です。国庫支出金はその性質に応じて「国庫負担金」「国庫補助金」「国庫委託金」の3種類に分かれています。

県支出金も同様に、県から市への補助金で、同じく3種類に分かれています。


国庫支出金・県支出金

1 国庫支出金の推移


 これは、国庫支出金全体の推移です。平成20年度から21年度にかけて急増しています。これは、民主党政権による子ども手当の支給によるものです。予算ベースでは、およそ40億円の増額となっています。平成19年度と27年度の額の比較では、たった8年でおよそ2倍となっています。令和2年度の増加は、新型コロナ感染対策の特別定額給付金によります。

     (千円)  (%)  
    国庫支出金 構成比  
  H10 11,975,740 8.9  
  H11 16,916,514 11.6  
  H12 12,185,357 8.6  
  H13 12,982,991 9.2  
  H14 11,886,108 8.5  
  H15 12,327,980 9.2  
  H16 12,578,015 9.2  
  H17 12,240,245 8.8  
  H18 11,254,341 8.6  
  H19 11,372,262 8.6  
  H20 13,172,833 10.0  
  H21 21,760,837 15.3  
  H22 19,234,864 13.8  
  H23 20,384,084 14.3  
  H24 20,080,491 14.3  
  H25 19,974,912 14.2  
  H26 21,537,075 14.8  
  H27 22,314,785 15.4  
  H28 22,345,842 15.1  
  H29 22,668,073 15.1  
  H30 24,561,338 16.0  
  R 1 28,023,895 17.1  
  R 2 72,281,838 35.6  
         



2 県支出金の推移


 これは、県支出金全体の推移です。平成17年度以降増加しており、歳入全体に対する構成比では、平成14年度と比較すると2倍以上になっています。

         
    県支出金 構成比  
  H10 4,519,935 3.4  
  H11 4,418,158 3.0  
  H12 4,639,953 3.3  
  H13 3,044,297 2.2  
  H14 2,682,409 1.9  
  H15 3,258,520 2.4  
  H16 2,717,798 2.0  
  H17 3,257,258 2.3  
  H18 3,522,466 2.7  
  H19 4,601,534 3.5  
  H20 5,175,700 3.9  
  H21 5,297,570 3.7  
  H22 5,700,837 4.1  
  H23 6,425,680 4.5  
  H24 5,789,471 4.1  
  H25 5,712,888 4.1  
  H26 6,355,424 4.4  
  H27 6,803,455 4.7  
  H28 7,372,779 5.0  
  H29 7,671,009 5.2  
  H30 7,658,169 5.0  
  R 1 8,297,951 5.1  
  R 2 9,409,532 4.6  
         




3 民生費県負担金の推移


 県支出金の増加要因を、民生費負担金でみてみます。平成16年度と平成29年度を比較すると、額でおおそ10倍以上となっています。これは、表において明らかなように、既存の事業費の漸次の増加と新規の事業が増えていることによります。

(千円)


  民生費負担金
保険基盤
安定
負担金
介護保険料
軽減措置費
県負担金
在宅障害者
福祉事業費
県負担金
後期高齢者医療保険
基盤安定
県負担金
老人保健
医療給付費
県負担金
児童手当
県負担金
子ども手当
県負担金
教育・保育
給付費
県負担金
災害救助費
県負担金
H16 226,205 209,875 436,080
H17 584,656 226,896 811,552
H18 632,874 322,195 645,126 1,600,195
H19 628,242 705,162 724,212 2,057,616
H20 610,966 688,445 720,255 2,019,666
H21 937,429 746,464 380,115 692,515 2,756,523
H22 836,030 882,395 380,115 123,555 709,732 2,931,827
H23 927,895 963,910 392,708 229 1,499 138,126 2,424,367
H24 939,750 1,114,524 428,883 114 814,589 139,347 3,437,207
H25 986,500 1,223,389 445,788 91 907,378 3,563,146
H26 1,102,584 1,367,672 518,535 91 889,118 5,019 3,883,019
H27 1,180,889 15,515 1,465,864 527,061 91 860,106 616,836 4,449 4,670,811
H28 1,237,281 15,682 1,614,765 597,200 91 835,734 730,836 4,689 5,036,278
H29 1,208,186 15,795 1,718,155 622,014 808,430 857,472 2,433 5,232,485

*H16・H17年度の計は、それぞれ児童保護費県負担金20,602千円、20,419千円を含んだ金額。
*予算額はすべて予算書にある当初予算。決算カードの歳入決算額とは異なる。

全 体

  • 平成16年度と比較して、平成29年度の予算額は10倍を超えています。新規事業が増えていますが、既存事業の増額も大きくなっています。


新規事業の経過

  • 平成18年度から、児童手当の対象がそれまでの小学校3年生から6年生までに拡大しています。
  • 平成20年度に後期高齢者医療制度が創設され、21年度の予算に反映されています。
  • 平成22年度に子ども手当が創設されます。一旦予算額が増えますが、その後再び児童手当に戻り、予算も減っていきます。
  • 平成27年度に、介護保険の1号保険料(65歳以上)の低所得者軽減強化が始まります。
  • 同じく27年度に、子ども・子育て支援新制度(教育・保育給付費)が始まります。


既存事業の増加

  • 国民健康保険における低所得者支援である保険基盤安定負担金は、平成16年度に比較して5倍以上の増加。
  • 在宅障害者福祉事業費県負担金は、平成18年度に比較して5倍以上の増加。


在宅障害者福祉事業費県負担金が平成18年度から始まっています。この理由はよくわからないのですが、平成18年度から障害者自立支援法が施行され、それまで全額国庫負担であったものが、一部県負担に移行したのかもしれません。

参考文献
・「横須賀市財政基本計画」
・「市町村財政分析」自治体研究社
・「平成29年度横須賀市予算書」横須賀市